2014年7月20日日曜日

監視カメラTENVIS JPT-3815を導入する

劣等性の小学生の息子が夏休みに入った。親たちが外に働きに出ているが、まだ涼しい朝のうちにしっかり夏休みの宿題や家庭勉強をやってほしいところだが、親がいるときでさえ、サザエさんの弟のカツオくんのように脱走してしまう。

これではグローバル化された世界どころか地域社会でも生きていけないではないか、と思い(こころのどこかでは、おバカでも五体満足で日本語を解して挨拶ができれば、何とかなるような気はしているが)、ここは監視カメラを導入して、きちんと朝は勉学に励ませたいと思った。

あまり性能はいらないし、コストをかける気はないが、あまりに粗悪でも困るとかいろいろ考えつつAmazonと楽天を見るが、結局書き込み件数の多いTenvis JPT3815Wという小型家庭用監視カメラを選んだ。




Amazonde送料込みで4,480円。何でも不良品に当たったとか、ハードウェアやファームウェアのバージョンによってバラつきが大きいとか不安な書き込みもあったが、運試しと思って買った。色は他のルーターやネットワークハードディスクの筐体に合わせて黒くした。

翌日、すぐに馴染みのヤマトさんのお兄さんがAmazonの箱を抱えてやってきた。玄関に箱を置いておくと息子が「パパ、これ何?」と無邪気に叫びながら勝手に箱を開けてしまった。ロボットのような監視カメラを見て怪訝そうな顔をするが、「これはパソコン用のデジカメだ」、「これで車から道路を走っている風景が撮れるぞ」とか適当な説明をしていると、「なんだ、オモチャじゃないのか」という顔をして、どこかに行ってしまった。赤頭巾ちゃんの狼ではないが、「これはお前の悪事をよく見るための目だよ」というのが正解だ。

まずはネットワークケーブルをもってきて、有線LANでルーターにつなげる。ACアダプターを入れるとギーギー音がして左右に動いていたが、そのうち位置が決まったようで大人しくなった。次に以下のメーカーサイトに接続してWindows用のTENVIS Search Toolというユーティリティを入手してインストールした。

http://apps.tenvis.com/

これを入れると、まずファイアウォールを解除していいか訊いてくるので、いちおう解除した。外部とデータのやり取りをする以上は仕方ない。

やがてツールが起動し、ネットワークにつながったカメラがリストに表示された。普通はルーターの設定で自動的にネットワーク上の住所となる番号(IPアドレス)が割り振られてしまうが、外部とやり取りする必要があるので、このツールを使って固定した番号に割り振ることにした。毎回アドレスが変わってしまうと、あとで家側ネットワークと外界(インターネット)で通信する際に、監視カメラと外部の中継サーバのデータの連携ができなくなるリスクがあるからだ。


いつものブラウザを起動して、ここの「IP Address」に表示されているアドレスを一字一句間違えずに指定すれば、以下のような監視カメラに内蔵されている管理プログラム(管理画面)に接続することができる。


ちなみに特別に固定アドレスを設定している以外は、通常は当家も、そして貴家も毎回インターネットサービス業者側から異なるアドレスを割り振られたうえでインターネットに通信している。これでは外出先から家の監視カメラを見ようとしても、接続先の住所が毎回変わってしまうので、まともに通信できなくなる。

この問題点を回避するために、この監視カメラでは「ダイナミックDNS」という仕組みを利用している。これはいま当家のネットワーク上の住所は2500番であるとすると、この仕組みで「Motokiさんの家(のネットワーク住所)=2500」という情報が登録される。

ここで俺が出先から監視カメラを見ようとしてアドレスにアクセスすると、「Motokiの家」と指定すれば、機械の方で2500番にマッチングさせて、その住所でつないでくれる。

これが時折接続がリフレッシュされるので、来週は2812番になってしまうかもしれない。それでもダイナミックDNSでは変更時に変更したという内容をサーバ側に知らせるので、「Motokiさんの家=2812」という情報に更新される。

で、俺がまた監視カメラを使おうとして「俺の家」と打ち込むと、ダイナミックDNSサーバが2812番を探し出してくれるというわけだ。これで自前のサーバがなくても、住所の割り振りが変わったとき、また定期的にサーバ側に変更届を出しておくことで、いつでも自宅のシステムとやり取りができるという優れものだ。

最近は自前のインターネットアドレスやURLを安く取れるようになったので昔ほど使われなくなったと思っていたが、まだまだしっかりとこの仕組みは生きているということだ。

つまり、この監視カメラを外から使えるかどうかの鍵は、このダイナミックDNSの設定ができるかどうかに掛かっている。

ここでまず固定IPアドレスをカメラに割り振ったら、次に家のネットワークの大元である、無線LANルーターのアドレス変換設定をする必要がある。

うちはホワイトBBというソフトバンクとYahoo!BBが提供するADSLサービスを使っているので(ちなみに巨大データをしょっちゅうやり取りするわけでないのに光ファイバー通信に毎月7千円も払っているのが馬鹿らしくなり、ソフトバンクユーザーであれば2千円で入れて通話料もディスカウントされるこちらに切り替えた)、Yahoo!モデムを切り替えることになる。

Yahoo!モデムの管理画面であるアドレス172.16.255.254にアクセスして、内蔵ルーターの管理画面にログインし、そこからアドレスを指定する。

この画面はルーターによって異なるので、詳細はそれぞれ手持ちの機種の取扱説明書を読むしかないが、WAN側(インターネット側)はモデムの管理画面にあるダイナミックDNSのアドレスを指定し、LAN側(家の内部のネットワーク側)は、先ほど指定した監視カメラ自身のIPアドレスとポート番号を指定する。

特に同じ住所でもいくつか通路があり、これをポートという。1つのコンピュータ機器で複数のネット機能を使うためには、このポート番号も併せて使用する必要があるので、必ず指定する必要がある。

この表の目的は、外から来た番号を家の中の機器の番号に変換するパターンを指定することなので、たとえば外部のダイナミックDNSサーバで7777番が指定されていて、内部の監視カメラには82番を割り振っている場合には、WAN側ポート番号に7777番を指定し、内部カメラには先ほど設定した82番を使う。

これで、ダイナミックDNSサーバから送られてきた信号には必ず7777番という札が貼られており、ルーターはこの札のある信号を受信すると、この表に沿って監視カメラの82番に送ってくるようになる。この設定ができれば、外出先からカメラを見られるようになる。


右下の「再起動」ボタンを押してモデムを再起動させると、上記の設定が反映され、外部サーバと家のネットワーク内の監視カメラ間の接続経路が確保される。

とりあえず運試しという意味では、自分には運があったということでよかった。


さて、次は、外からiPhoneで見られるようにしてみよう。

http://e-gadgetlife.blogspot.jp/2014/07/tenvis-jpt-3815ip-cam-viewer.html

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