2015年2月23日月曜日

古いTimedomainスピーカーでJazzを聴く

オーディオマニアで資産家の義理兄と思っている先輩からTimedomainの古いスピーカーをもらった。確か数年前に(少し)話題になっていたような気がする。何でも音の位相をきっちり合わせることができて、しかもあまり指向性に関係なく原音に近い音が楽しめるとのこと。

けっこう古いというか初期の機種でネットで調べても型番がわからないが、金属製の三本の足のひとつに「ECLIPSE TD」とだけ書かれている。

ということで、そのタマゴ型の筐体を最近メインで使っていたYAMAHA NS-BP200の横に置き、スピーカーケーブルをそちらに付け替えた。


YAMAHA NS-BP200との比較になるが、よい点はまず音の粒が揃って聴こえること。特に各楽器がしっかりくっきり分離して鳴っているのがよく分かる。

またこれはタイムドメインの理論とは関係なく、使っている8cmフルレンジスピーカーのクオリティだと思うが、音はクリアで聴きやすい。ちょうど小洒落たバーとかに置かれているBOSEのスピーカーを何となく連想したが、音の明瞭さや個々の楽器の音の輪郭がくっきりしているのはこちらの方に軍配が上がるように思える。

逆に欠点だが、まあ口径の小さいスピーカーなので、低音はやや迫力に欠ける気がする。低音という意味では、筐体の大きいNS-BP200の方がしっかりとウッドベースの鳴りは再現されている。

おそらく、2.1chにしてサブウーファーなどと組み合わせると、理想的なバランスが得られるのではないか。赤子の頭くらいのサイズから考えれば、サウンドのクオリティは十二分に高い。

必ずしもクリアで音の輪郭がはっきりした素直なサウンドがいい音かどうかは分からない。真空管アンプではないが、ある特性があった方が聴き心地がよく好まれるということもあるからだ。とはいえ、すぐれた音響特性をもった良いスピーカーであることは間違いない。



2015年2月22日日曜日

いえそばの水の配合

相変わらず10日に1回くらいはいえそばを粉の撹拌と水回し機として使い、蕎麦を打っている。もちろん道具もないし、きちんと教わったこともないのでひどい出来だが、いちおう蕎麦の風味を楽しむことはできる。

過去の記録

まず粉だが、先日全国の蕎麦好きがよく買っているという、信州の高山製粉から1kg 1,300円くらいの標準的なグレードの粉を買った。この会社の場所は諏訪で時折訪れる諏訪大社上社本宮のわりと近くのようだ。蕎麦打ち道場もあるようなので、ぜひ一度は教わってみたいものである。

さて標準的な、というか下から2番めか3番目くらいのグレードだが、それでも昨年末に安曇野の道の駅で買った粉より風味がよくて、なるほど今後はこれでいいなと思わせるものであった。

何度かやっているうちに大体水加減が分かってきたので、メモしておく。いえそばの想定する2人前の二八蕎麦の場合、蕎麦粉160g、中力粉か強力粉40g(自分は技量はないので強力粉でやっている)に対し、水88gをいえそばの水受けに入れて、頑張ってハンドルを回す。

もちろん、これだと水が足りず粉だけだが、ここから2ccずつ水を足し、最終的に92〜94ccくらいでやや粉っぽいがしっとりした状態になる。もっとも、これも気温や湿度によって変わってくるので、まだ研究の余地はありそうだが。

この段階ではまだペースト状になっていないが、ここでいえそばの蓋にヘラを付けてまたハンドルを回していくと、パサパサした感じではあるが、粉がまとまってくる。

うまくまとまらないようであれば1〜2ccの水を加えてもいいが、やや水が少ないかな、というくらいでも、これをしっかりと中の空気を抜くようにしてコネていけば、蕎麦の塊が出来上がるはずである。

これをカットする時だが、今回は事前に表面を拭いておき、テーブルの上でやることにした。少しでも湿気が残っていると蕎麦がベトついてしまうので、のす前にキッチンペーパーでテーブルの表面をよく拭ってから作業した。

最後のカットはなかなか細く切ることができず、まあ田舎蕎麦と自分では言い張っているのだが、どうしても太くなってしまう。なるべく薄くのしたいのだが、あまり力任せにのすとあとで切れやすくなるので、押すというよりはのし棒を滑らせる感じでスムーズに、かつなるべく長方形になるように延ばしていく。

切るときは当て板がないので、打ち粉代わりの強力粉をしっかりとのした蕎麦の表面にまぶしてから3つに折り、お菓子の箱とかレトルト食品の箱とかを当てながらうちの普通の包丁でしっかりと切る。

途中で面倒になるのが課題だが、根気強く、それでも蕎麦が乾かないように、できるだけ補足して素早く切っていく。切った蕎麦にもう一度打ち粉をまぶして、蕎麦同士がくっつかないようにしつつ、全部切ったらたっぷりのお湯で2分30秒くらい茹でる。


2015年2月19日木曜日

古いMacBook Proのキーボードが壊れてしまった

別にたまにXcodeでiPhone用プログラムの学習をする以外は、単にキーボード入力のしにくいWindowsパソコンとして使うことが多いのだが、MacBookを3台もっている。

しかも自分でも意味がわからないのだが、すべて2008~2009年製であり、一番遅いMacBook AirでCore2Duo 1.6GHz、新品で買った白いMacBook 13インチと大画面に憧れて中古で5万円で買ったMacBook Pro 17インチ1920x1200はCore2Duo 2.4GHzである。

このMacBook Proは5万円で買ったまではよかったが、何と買って半年くらいでロジックボードが壊れてしまい、Appeストアで見てもらって結局4万円でロジックボードを新品に換えてもらったことがあった。その後1Tハードディスクを買い足し都合10万円掛かった。

いくら鈍感な俺でも、10万円あったら、もう少し別の選択肢もあったなあと思うことはある。

とはいいつつも、その後Amazonの安い業者でWindows 7 Proを買ってBootcampでインストールし、今ではMacOSとWin7のデュアルブートマシンとして、俺のメインマシンとして活躍している。

さすがに中年になってくると日々髪の毛がハイペースで抜けていくのだが、そのうちの一本がMacBook Proの左矢印キーの下に入り込んでしまった。髪の毛を取ろうとついムキになって左矢印キーの下に指を突っ込んだら、キートップがぽろっと取れてしまった。

こりゃいかんと思ってハメ直そうとしたが、困ったことにうまく入らない。苦労してようやく入れることができたが、キートップが固定されず、何ともきーがグラグラして不安定だ。

よくよく調べてみると、何とキーボードの裏でキーを支えているゴムの筒(この厚さが数mmのゴム足がキーを押し返すバネの働きをしている)を周囲で支えている細いプラスチック製のパンタグラフのような部品が真ん中からポッキリ折れてしまっていたのだ。

キートップとパンタグラフだけ単体で手に入らないかなあと、あれこれ探したが、どうも米国か何かの専門店で2ドルで買えるらしいが、少なくても日本国内ではどうにもならないようだ。

キーボードごと換えようかと思ったが、何だか(自分で筐体を分解してHDDの換装とかもしているのだが)また分解するのも面倒でどうにも困ってしまった。

この折れたパンタグラフを回復させられれば、また元のように使えるのではないか、と思い、瞬間接着剤でつなごうと思った。とはいえ、たいていの瞬間接着剤は硬質プラスチックには強いのだが、こういう軟質プラスチックやビニール系の素材とは相性がよろしくないようで、成功するかどうかは分からない。


とりあえず手元にあったお菓子の箱を使って瞬間接着剤で真っ二つに折れていた外側のパンタグラフ部品をくっつけた。箱の上に5分ほど置いて部品がくっつくのを待つ。とりあえずしっかりと接着できたようだ。


接着剤が乾いていることを再確認して、まずは内側のパンタグラフを左側のフックに引っ掛け、次に外側のパンタグラフを右側の穴に押し込んで位置を固定した。ここに左の爪にキートップを引っ掛けて、さらに右の溝にキートップの突起部を押しこむ。

ところが、ここで上手く突起部が溝にはまらず、何度かトライしているうちに接着部がまた取れてしまった。こりゃ参ったと思ったが、もう古いパソコンでこれ以上コストを掛ける気もない。

ということで少し迷ったが、もう心を決めてゴム足の頂点とキートップの裏側に瞬間接着剤を流し込んで、直付けにしてしまった。

パンタグラフが折れてしまってキーを固定する効果が期待できなくなってしまったので、何だかショックアブソーバーのないクルマのサスペンションとでもいうか、キーを押した感じが不安定である。

まあしかし不用意にキーボードの奥に指を差し込んだ報いということで、あと数年、どこかの部品がイカれてまともに使えるまで、俺はこのブヨブヨのキータッチでカーソルを左に移動していき、また外れたときには、また瞬間接着剤を数滴流しこむのだと腹を決めたのであった。

2015年2月8日日曜日

73カレラはシビれるぜ WELLY 1973 Porsche 911 Carrera RS

自分たちの世代が小学校高学年の頃、スーパーカーブームがあった。横浜の外れ、暴走族や元祖ヤンキーエリアに住んでいた俺は当初は無縁だった。


ところが、誰がどこで調べたのか自転車で20分ほど行った隣町に資産家がいて、ランボルギーニ・ミウラとロータス・ヨーロッパをもっていた。翌日、学校が終わるとすぐにその友人と隣町まで自転車を走らせた。

塀の外から見た、白いミウラのボディは息を飲むほど美しかった。また意外に小さなロータス・ヨーロッパも(当時、「サーキットの狼」という漫画が流行っていて、主人公がロータスに乗っていたので、贔屓目に見ていたのだが)機能美に溢れて、それまで見たことがないほど美しく見えた。

また、たまにベイエリアに行くと、海外インポートカーショップ等があり、ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ308、ポルシェ・ターボなどを見ることができた。

そこからは小遣いは全てスーパーカーの本、プラモデル、ミニカー等に投入し、また休み時間はスーパーカー消しゴムでレースをし、さらに摩擦を低減させるため、タイヤの接地面に接着剤を薄く塗ったり、バネ式ボールペンのバネを補強したりと、今思えば原始的だが、ずいぶん熱中したものであった。

また小学校6年のときには、伯父の買ったフォルクスワーゲン・ビートルに乗せてもらい、初めて外車を体験した。水冷FFが主流の現代から考えると嘘のようだが、空冷RRのエンジンは、独特のバタバタサウンドが背中から聴こえてきて、興奮したものだった。

この名車を設計したのがポルシェ博士ということで、それまでランボルギーニ一辺倒だった自分がポルシェに傾倒するようになった。家の近くに横浜新道があったこともあり、フォルクスワーゲンは時折見るし、ポルシェもたまに見ることはあった。

当時はポルシェ930ターボが一番有名であったが、少し専門的な本を見ると必ず出てくるのが、このアヒルの尾っぽ(ダックテール)スポイラーを後ろに付けた1973年製2.7lエンジンを積んだポルシェ・カレラであった。

また漫画「サーキットの狼」でも早瀬佐近が乗っていたのが73カレラであったので、自分の中では特別な存在であった。

ある日、Amazonで「1/18 ポルシェ」で検索していると、何とWELLYの73カレラが1台入荷されていた。Autoartとかのハイエンドに比べると細部の作りは雑だが、別にこちらもそんな神経質なタチではないので、73カレラに触れられるならいいかとポチってしまった。

量産品であるが、それなりにきれいにできている。赤いホイールキャップやクラシカルなドアハンドルなどきちんと再現されている。前輪とステアリング・ホイールが申し訳程度に連動するのも、この手の大型ミニカーらしく、可愛らしい。

さらに気に入ったのが、このエンジンである。この手の廉価量産ミニカーは、エンジンルームの作りが雑であることもあるが、いちおう空冷水平対向6気筒エンジンの巨大な冷却ファンとファンベルトが再現されていた。

妻の知り合いのご主人は、自分で空冷ポルシェを買って自分でオーバーホールして綺麗に整備して乗り回し、何と状態がいいので買値より高く売れてしまうらしい(自動車業界にいらしたらしいが)。

そのくらい自分でできれば、ボロい昔の空冷ポルシェを買ってきてイジるなんて最高の楽しみだな〜と思うのだが、さすがに挑戦する勇気はない。