2015年2月8日日曜日

73カレラはシビれるぜ WELLY 1973 Porsche 911 Carrera RS

自分たちの世代が小学校高学年の頃、スーパーカーブームがあった。横浜の外れ、暴走族や元祖ヤンキーエリアに住んでいた俺は当初は無縁だった。


ところが、誰がどこで調べたのか自転車で20分ほど行った隣町に資産家がいて、ランボルギーニ・ミウラとロータス・ヨーロッパをもっていた。翌日、学校が終わるとすぐにその友人と隣町まで自転車を走らせた。

塀の外から見た、白いミウラのボディは息を飲むほど美しかった。また意外に小さなロータス・ヨーロッパも(当時、「サーキットの狼」という漫画が流行っていて、主人公がロータスに乗っていたので、贔屓目に見ていたのだが)機能美に溢れて、それまで見たことがないほど美しく見えた。

また、たまにベイエリアに行くと、海外インポートカーショップ等があり、ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ308、ポルシェ・ターボなどを見ることができた。

そこからは小遣いは全てスーパーカーの本、プラモデル、ミニカー等に投入し、また休み時間はスーパーカー消しゴムでレースをし、さらに摩擦を低減させるため、タイヤの接地面に接着剤を薄く塗ったり、バネ式ボールペンのバネを補強したりと、今思えば原始的だが、ずいぶん熱中したものであった。

また小学校6年のときには、伯父の買ったフォルクスワーゲン・ビートルに乗せてもらい、初めて外車を体験した。水冷FFが主流の現代から考えると嘘のようだが、空冷RRのエンジンは、独特のバタバタサウンドが背中から聴こえてきて、興奮したものだった。

この名車を設計したのがポルシェ博士ということで、それまでランボルギーニ一辺倒だった自分がポルシェに傾倒するようになった。家の近くに横浜新道があったこともあり、フォルクスワーゲンは時折見るし、ポルシェもたまに見ることはあった。

当時はポルシェ930ターボが一番有名であったが、少し専門的な本を見ると必ず出てくるのが、このアヒルの尾っぽ(ダックテール)スポイラーを後ろに付けた1973年製2.7lエンジンを積んだポルシェ・カレラであった。

また漫画「サーキットの狼」でも早瀬佐近が乗っていたのが73カレラであったので、自分の中では特別な存在であった。

ある日、Amazonで「1/18 ポルシェ」で検索していると、何とWELLYの73カレラが1台入荷されていた。Autoartとかのハイエンドに比べると細部の作りは雑だが、別にこちらもそんな神経質なタチではないので、73カレラに触れられるならいいかとポチってしまった。

量産品であるが、それなりにきれいにできている。赤いホイールキャップやクラシカルなドアハンドルなどきちんと再現されている。前輪とステアリング・ホイールが申し訳程度に連動するのも、この手の大型ミニカーらしく、可愛らしい。

さらに気に入ったのが、このエンジンである。この手の廉価量産ミニカーは、エンジンルームの作りが雑であることもあるが、いちおう空冷水平対向6気筒エンジンの巨大な冷却ファンとファンベルトが再現されていた。

妻の知り合いのご主人は、自分で空冷ポルシェを買って自分でオーバーホールして綺麗に整備して乗り回し、何と状態がいいので買値より高く売れてしまうらしい(自動車業界にいらしたらしいが)。

そのくらい自分でできれば、ボロい昔の空冷ポルシェを買ってきてイジるなんて最高の楽しみだな〜と思うのだが、さすがに挑戦する勇気はない。

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