2014年8月21日木曜日

エレウケをiPhone/iPadで薄くディレイをかけて弾く

というわけで、iPhone/iPad用オーディオインタフェースFlanger FC-20をゲットしたお陰で、iPhone/iPadをアンプ代わりにギターとウクレレの練習に励む昨今であるが、とりあえずFender真空管アンプのフリー版に引き続き、汎用真空管アンプシミュレータAmpliTubeというソフトのフリー版をインストールしてみた。

これは真空管アンプシミュレータ、つまりアンプ本体とチューナー、一定以下の音量をカットして無音時のノイズを削減してくれるエフェクター、ノイズゲートを組み合わせた電気音楽用パッケージである。

まずはAppストアで「Amp」とかで検索すると、AmpliTubeや他のアンプシミュレータやエレキギター支援ソフトが出てくる。ついでにApple純正のGarageBandなどもフリーなんで入れたりしたが、とりあえずフリー版のAmpliTubeをインストールする。

すでに最近はFC-20とギター用シールドケーブル、Apple純正イヤフォンはつなげっぱなしだが、そこにギターをつなぎ、iPhone用画面からAmpliTubeを起動した。以下のような起動画面がでてきて、本来であれば、アナログ/デジタル変換をするインタフェースiRigを前提にしているようだが、まあプロであるまいし、また充電しながらでもiPhoneをアンプ代わりに使えるのは便利なんで、FC-20でも全く問題はない。


以下のようなアンプシミュレータの画面が出てくる。金色のパネルに黒地で、Marshallのようにも見えるが、操作はシンプルな歪み具合を決めるゲインと高中低の3バンドイコライザー(中央の図)、音をはっきりさせるプレゼンス、音に残響を付けるリバーブ、そして全体の音量を決めるボリュームである(右の図)。

つまり普通の2ボリュームアンプに必要な最小限の構成は全部付いており、エフェクターとか必要なければ、このフリー版でもけっこう使えてしまうということだ。

この標準構成のバーチャルアンプに加えて、有償のオプションでMarshallやらFenderその他オリジナルのキャラクターをもったアンプにアップグレードすることができるようだ。



左のTOOLSにはバーチャルチューナー、メトロノームが付いている。ここでチューニングができてしまうので、まず使う前にはこのメニューを呼び出し、チューニングをすることになるだろう。

またこのフリー版では3種類までのエフェクターをつなぐことができるが、Noise FileterとDelayだけはフリー版に無償で付いてくる。アナログのハンズフリーフォン用マイクロフォン入力を利用しているので、それなりにブーンというノイズが乗ってくるが、ここでノイズフィルター(ノイズゲートとも言う)を効かせておけば、演奏していないときに気になるノイズをカットしてくれる。

ちなみに演奏しているときは、ギターの音にかき消されるので、あまりノイズは気にならないであろう、という前提である。

ちなみに以下の3分の1、10時くらいの位置が自分にとっては一番いいセッティングだった。あまり上げすぎるとノイズもカットしてくれる代わりに、肝心のギターのサスティーンが不自然に切れたり、音質がやや抜けが悪くなったりするので注意。

次に使うかどうかは個人の好みだが、ディレイが付いているのも結構うれしい。残響はギターアンプのリバーブを使えばいいが、バラードで思い切り歪ませて最後を小さく山彦のように余韻を残したり、薄く短くかけて残響音や残響回数は控えめにしてコーラスのような多重感を出したり、まずは残響系エフェクターの面白さは味わえるはず。

とりあえず初期投資の1,490円の端子変換機(インタフェースと言って良いのか???)FC-20だけでこれだけ楽しめるのは有り難い。ロックとかフュージョンをやるなら、最低でもこれにコンプレッサー、オーバードライブ系エフェクターとコーラスやショートディレイにも使えて応用範囲の広いフランジャーの3種類くらいはエフェクターが欲しいところだが、自分はギターもウクレレも最近ジャズを練習しているので、音のいい真空管アンプがあればこれで十分!

FC-20導入の記録


2014年8月17日日曜日

Flanger FC-20でiPhone/iPadをアンプ/エフェクターとして使えるとは

物欲まみれの生活を俺のだらしない生活を嘲笑うかのように、毎日いろいろな誘惑のメールが来る。気分は今は亡き本田美奈子。の「Temptation」である。

そんなある日、やはり某地方の安売り楽器屋より投売りの知らせが届いた。中身は、激安のギターやベースをiPhone/iPadにつなぐオーディオインタフェースであった。



すごい安いと思って感動して調べてみたが、これはギターやベースのアナログ信号をデジタルに変換するインタフェースなどでは全くなく、単に入力信号のインピーダンスを調整して、その信号をハンズフリーマイクロフォン用の端子に入力し、ついでに出てきたヘッドフォン用信号を取り出すという、いわば入出力ジャックのサイズ変換アダプターとでもいうべきものであった。

最初は馬鹿にして取り合わなず昭和生まれの男らしく毅然とした態度を示したが、何度かメールを読み返すうちに、エレクトリック・ウクレレをiPhoneにつなぎ、ヘッドフォンでソロプレイを楽しみ、ついには自分の演奏を録音してエフェクトをかけ、ついにネットにアップロードまでして、若い女の子のファンからメールをもらったりしている積極的な自分の姿が浮かんできて、どうにもならなくなってきた。

さらに、追い討ちをかけるように、Amazonカードのポイント2,500円がポイント加算されたではないか。これはきっと天が俺にチャンスをくれているに違いないと急に信じてきて、さっそくAmazonでポチってしまった。

そして翌日、勤めから帰ると信心深い俺のところに、小さな封筒が届いていた。中を開けるとこんなコン○ームのような小さな箱が出てきた。

中を開けるとアダプターと、あってもなくても困らないような、小さな説明書がすまなそうに出てきた。ほかにも同様の商品があるのだが、iPhoneとの接続端子のところに短いながらケーブルがあって柔軟性がある方がそれぞれの端子に掛かる負荷が減るだろうし、何よりこのFC-20が一番安かったので、結局これを選んでしまった。

さっそく、iPhoneにつなごうとしたが、よく見たら内蔵ストレージの残り容量がほとんどなかったので、後でムービーとか音楽ファイルを削るとして、取り急ぎiPad miniで試してみることにした。

実世界でも四半世紀前に、まだ世間がバブル経済が弾けた直後、まさか20年も不景気が続くとは思っていなかった時代に買ったFender Sidekickという15Wのミニアンプを時折接点復活剤を射しながら使っているが、バーチャル世界でも、Fenderの真空管アンプシミュレータのフリー版を入れてみた。これらは、アプリケーションストアで「Amp」とか「Fender」とかで検索すれば出てくる。

実際に愛用のLANIKAIのエレウケをつないでみた。まずバーチャルアンプに内蔵されているチューナーで弦の音程を合わせる。もう一方のIbanezのエレウケはLEDチューナー付だが、LANIKAIはないので、これは有り難い機能だ。

いよいよヘッドフォンを着けて、アンプの図の電源スイッチをタップする。これで赤いパイロットランプが点灯して本当にアンプがONになるのがなかなか気持ちよい。

最初のレベル合わせにはちょっと難航して耳が痛いほど大きな音が出たり、ウクレレの音がハードロック風に歪んだりしたが、やがてちょっと硬いエレウケの音が出てきた。


Amazonのレビュー等で書いている人がいたように、確かにボリューム調整を間違えて、ハウリングを起こしたり、ややノイズを拾っているのは少しに気になったが、フリー版のバーチャルアンプにノイズゲートという一定レベル以下の音のときは音を遮断するエフェクターがついていたので、クリーンな直結音にノイズゲートだけ入れたところ、無音時のノイズもほとんど気にならない程度であった。

その後、ついでにエレキギターにもつないでみたが、なかなか使える。最近はジャズを練習しているので別にエフェクターも要らないし、フィンガリングやピッキングの粗さもよく分かるので、結果的にはこの小さなインタフェースを買って正解であったと思う。



2014年8月11日月曜日

フレットレスのウクレレベースに燃える

先日は実家に帰る途中に横浜港の赤レンガ倉庫で行われたウクレレ・ピクニックに行ってあわよくば出物のウクレレがあれば買ってしまおうと2万円ほど懐に忍ばせていった。

ところが、残念ながらソプラノやコンサートサイズは多々あるものの、テナーサイズはあまりなく、あっても粗悪な中華ウクレレか、10万以上するような日本やハワイの職人が作ったものなど二極化が激しく、あきらめて実家に帰った。

ところが物欲エネルギーを発散させることができず、前々から目をつけていたKALAのウクレレベースを物色していた。何だか魅力的だが、さりとて、今メインで使っているLANIKAIのエレクトリック・テナーウクレレより高い4万円以上も出すのもイヤで困っていた。

楽天などで「ウクレレ ベース」というキーワードであれこれ物色していると、何とユニークなオリジナル楽器を次々とプロデュースする島村楽器(服のしまむらではない)から、音音というブランドでウクレレベースが出ていることを知った。商品名はOT-UB/FLという。誰がどう見ても、ウクレレベースのフレットレスだ。

しかも通常のフレッテッドだけでなく、フレットレスまであるではないか。ジャズベースの伝説・ジャコパストリアスと同じ、フレットの印の入ったフレットレスである。

値段も23,000円程度と、通常のエントリーウクレレと変わらないレベルだ。とりあえずネットで他のユーザーの感想を調べると、情報は少ないものの、フレットレスがいい、とか意外に使えて楽しいという好意的な感想が多かった。

ということで、楽天かAmazonかで迷ったが、値段は同じだが、Amazonカードの方がややポイント率が高いので、こちらで買うことにした。

木曜の晩にポチったが、土曜の朝には島村楽器の松本物流センターからやってきた。松本といえば、俺の愛器・Seventy Seven Exrubatoの生産地であり、しかも年に何度も行く好きな土地であり、何だか興奮したが、調べたら工業団地内にある日通の倉庫だった。そしてしっかりMADE IN CHINAの印が入っていた。


ダンボールを開けると、「音音」のロゴの入ったギグバッグが現れた。これがしょぼい布製でしかもケミカルな香りのする安価な中華楽器と違い、しっかりしたキャンバス地できちんとクッションが入り、しかもランドセルのように背負える2本のストラップがついた優れものである。これで俄然期待が高まる。

布を開けると茶色のややウソっぽい色のボディが出てきた。特にホール周辺の飾りやボディ周囲のバインディングもなく、作りはよく言えば質実剛健、正直にいうと飾り気がない。

弦は一番太い4弦でうどんの太さ、一番細い1弦で蕎麦くらいである。チューニングはエレキベースと同じで、フレット(の印)は16フレットまで。下はEで、上はBまで出る。

これがなかなかよかったのだが、ヘッドはコントラバスのような非対称で上が細くなっている。また本物の(?)エレキベースと同じくペグのツマミは太めで回しやすい。

さっそく弾いてみようと思ったが、エレクトリックで脇にプリアンプとイコライザー、さらにLEDチューナーまで埋め込まれているので、チューニングはすぐできる。意外にギア比が低いのか、それともうどんのような弦が腰なく延びてしまうのか、けっこう回してもなかなか音程が変化しない。

特にベースについてはチューニングが少しでも狂うとサウンドが締まらないので、シビアなチューニングができているのか少し心配だ。他の人の感想によると、弦の伸びが取れてチューニングが安定するのに数日掛かったという。数日待ってみることにする。

実際に弾いてみたが、一撃でうれしくなってしまった。まだアンプにつないでいないのだが、何と音はウッドベースそっくりなのだ。サイズはギターより小さいくらいで、やや弦は太いのだが、しっかりフレットの印を見ながら弾くと、何だかロン・カーターとかになった気分である。

ちょっと指を滑らせると、ブーンときれいにグリッサンドができるし、ややモコモコしているし、音量もアコースティック楽器としては大きくないが、逆にいえで練習するにはちょうどいい。

いまちょうどキヨシ小林先生に一度直接習ったりして、ウクレレ・ジャズに励んでいるので、自分でベースを弾いて、そこに自分でコードソロを被せるということをぜひやってみたいものだ。


ちなみにテナーウクレレと並べてみたが、さすがにベースなので小型ギターくらいの大きさだ。その後ストラップをつけたが、自分の姿を鏡で見ると、ちょうどバタヤンのシルエットを彷彿させるサイズだ。