2014年8月11日月曜日

フレットレスのウクレレベースに燃える

先日は実家に帰る途中に横浜港の赤レンガ倉庫で行われたウクレレ・ピクニックに行ってあわよくば出物のウクレレがあれば買ってしまおうと2万円ほど懐に忍ばせていった。

ところが、残念ながらソプラノやコンサートサイズは多々あるものの、テナーサイズはあまりなく、あっても粗悪な中華ウクレレか、10万以上するような日本やハワイの職人が作ったものなど二極化が激しく、あきらめて実家に帰った。

ところが物欲エネルギーを発散させることができず、前々から目をつけていたKALAのウクレレベースを物色していた。何だか魅力的だが、さりとて、今メインで使っているLANIKAIのエレクトリック・テナーウクレレより高い4万円以上も出すのもイヤで困っていた。

楽天などで「ウクレレ ベース」というキーワードであれこれ物色していると、何とユニークなオリジナル楽器を次々とプロデュースする島村楽器(服のしまむらではない)から、音音というブランドでウクレレベースが出ていることを知った。商品名はOT-UB/FLという。誰がどう見ても、ウクレレベースのフレットレスだ。

しかも通常のフレッテッドだけでなく、フレットレスまであるではないか。ジャズベースの伝説・ジャコパストリアスと同じ、フレットの印の入ったフレットレスである。

値段も23,000円程度と、通常のエントリーウクレレと変わらないレベルだ。とりあえずネットで他のユーザーの感想を調べると、情報は少ないものの、フレットレスがいい、とか意外に使えて楽しいという好意的な感想が多かった。

ということで、楽天かAmazonかで迷ったが、値段は同じだが、Amazonカードの方がややポイント率が高いので、こちらで買うことにした。

木曜の晩にポチったが、土曜の朝には島村楽器の松本物流センターからやってきた。松本といえば、俺の愛器・Seventy Seven Exrubatoの生産地であり、しかも年に何度も行く好きな土地であり、何だか興奮したが、調べたら工業団地内にある日通の倉庫だった。そしてしっかりMADE IN CHINAの印が入っていた。


ダンボールを開けると、「音音」のロゴの入ったギグバッグが現れた。これがしょぼい布製でしかもケミカルな香りのする安価な中華楽器と違い、しっかりしたキャンバス地できちんとクッションが入り、しかもランドセルのように背負える2本のストラップがついた優れものである。これで俄然期待が高まる。

布を開けると茶色のややウソっぽい色のボディが出てきた。特にホール周辺の飾りやボディ周囲のバインディングもなく、作りはよく言えば質実剛健、正直にいうと飾り気がない。

弦は一番太い4弦でうどんの太さ、一番細い1弦で蕎麦くらいである。チューニングはエレキベースと同じで、フレット(の印)は16フレットまで。下はEで、上はBまで出る。

これがなかなかよかったのだが、ヘッドはコントラバスのような非対称で上が細くなっている。また本物の(?)エレキベースと同じくペグのツマミは太めで回しやすい。

さっそく弾いてみようと思ったが、エレクトリックで脇にプリアンプとイコライザー、さらにLEDチューナーまで埋め込まれているので、チューニングはすぐできる。意外にギア比が低いのか、それともうどんのような弦が腰なく延びてしまうのか、けっこう回してもなかなか音程が変化しない。

特にベースについてはチューニングが少しでも狂うとサウンドが締まらないので、シビアなチューニングができているのか少し心配だ。他の人の感想によると、弦の伸びが取れてチューニングが安定するのに数日掛かったという。数日待ってみることにする。

実際に弾いてみたが、一撃でうれしくなってしまった。まだアンプにつないでいないのだが、何と音はウッドベースそっくりなのだ。サイズはギターより小さいくらいで、やや弦は太いのだが、しっかりフレットの印を見ながら弾くと、何だかロン・カーターとかになった気分である。

ちょっと指を滑らせると、ブーンときれいにグリッサンドができるし、ややモコモコしているし、音量もアコースティック楽器としては大きくないが、逆にいえで練習するにはちょうどいい。

いまちょうどキヨシ小林先生に一度直接習ったりして、ウクレレ・ジャズに励んでいるので、自分でベースを弾いて、そこに自分でコードソロを被せるということをぜひやってみたいものだ。


ちなみにテナーウクレレと並べてみたが、さすがにベースなので小型ギターくらいの大きさだ。その後ストラップをつけたが、自分の姿を鏡で見ると、ちょうどバタヤンのシルエットを彷彿させるサイズだ。


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