で、安いポルシェを買っても大丈夫と書かれている購買ガイドを買ってみた。ところが、読んでいると、やれオイルは頻繁に換えろまではいいが、オイルが多少漏れるのは想定内だの、交換部品が高いの、カムシャフトのベアリングがイカれるとかメンテナンスフリーの国産車に慣れた身には、何だか生命の危機さえ感じるような話ばかり書いてある。どこが大丈夫なんだろうか?
昔のしょっちゅう壊れる世界から比べれば、夢のような信頼性なのかもしれないが、国産車から比べると、何だかクラシックカーのような感覚さえ覚える。
ということですっかり気分も萎んでしまったが、この物欲をどこに持っていこうか、またポルシェの1/18ミニカーでも買うかとか考えていると、La Cieのハードディスクで4Tバイトモデルがポルシェデザインであることを発見した。単にポルシェでAmazonを検索していたら、ヒットしただけだし、他の容量のモデルの筐体と大きく変わるものでもない。
とはいえ、4Tで約16,000円ちょっと、2Tだと1万円ちょっとで、破格の安さである。2Tでもバックアップ目的には十分かと思ったが、4T未満のモデルは見た目は分からないが、ロゴを見るとポルシェデザインではなさそうだ。
それではポルシェで溜まった物欲のケガレを祓うことはできないと思い、ミソギをするにはポルシェという名前が必要だということと、どうせ今大きいのを買っておけば、向こう5年くらいは不自由しないだろうと思い直し、4Tでポチってしまった。
箱はフラストレーション・フリー・パッケージということで、シンプルな小型のダンボールである。まあ、どうせ動作確認したら箱は捨てるようにしているので、これで値段が抑えられるなら全然文句ない。近隣の家電量販店では、この値段で3T、ヘタすれば2Tしか買えないのだから、これでも上等である。
ということで、2日後に大きくもない地味な箱が届いた。ヒトラーの命令で、かの名車フォルクスワーゲン・ビートル(いまの似ても似つかないFF車ではない方)を理想の車として設計した質実剛健なフェルディナント・ポルシェ博士の精神にも合っている、ような気がした。
箱を開けるとHDD本体、ACアダプター、USBケーブルが入っていた。何だかACアダプターの模様がお洒落なのと、USBケーブルのHDD筐体側のアダプター形状が妙なのはちょっと注意。普通のメーカーと違って純粋なUSB規格でないので、このケーブルをなくさないようにしないと。
さっそくディスクをWindows7をインストールしたMacBook Proにつないでみる。2つのパーティションが用意されており、3.9Tバイトのメインの領域はNTFSで、32GバイトのユーティリティエリアはFAT32でフォーマットされている。
後者にはLaCieユーティリティというソフトがプレインストールされていて、Windows用のフォーマットソフトやバックアップソフトが入っていた。
映像系など容量の大きなデータをバックアップしてみた。500Gほどあったが、まだ3.4Tバイトも余っている。何だかつい3年前に2Tで喜んでいたのが夢のようだ。
ということで、まだBuffaloの2Tバイトの外付HDDにも余りがあるような状況だが、USB3.0に対応したこと、うちのメインPCとサブPCとその前のオールドPCのデータを全部入れてもまだ余りが出るというのは安心だ。
とはいえ、よく見返してみると、必要なデータだけでなく不必要なデータも多い。大きなディスクを買って全部バックアップするのでなく、不必要なデータの断捨離も進めていかなければと思う。