実はもらったときは耳当てパッドその他ボロボロだったのだが、当時のBOSE日本支社のサポートから耳当てパッドを注文したところ、もう修理はしないで新品との交換対応であった。
もらったボロボロの古いヘッドフォンで、部品代の7千円で新品の当時最新のQC15がゲットできたことになる。気分はわらしべ長者であった。
さて、何年も使っているのでやむを得ないが、ウレタンのパッド類がだんだん劣化してきた。
さらにiPadにQC15をつないでつい居眠りしてしまった。どうも寝返りまで打ったようで、俺の頭の重みで耳当てが破けて中のスポンジがむき出しになっていた。
これはいかんと思ってまた同じ方法でBOSEに部品を注文して、新しいモデルに換えてもらおうかと思った。ところが、何とQC15はサポート対象外になっていた。
音はいいしノイズキャンセル機能も好調だし、まだまだ使うつもりなんだが、何とももったいない話である。
何か方法はないかと探していたら、サードパーティでいろいろ交換用耳当てパッドが売られていることを発見した。
上は1,500円くらいから下は400円くらいまでいろいろあったが、どうせ同じ中華パッドだろうと割り切り、一番安い400円のものを注文した。
どうも大陸からのようで5日くらい掛かったが、やや大きめの茶封筒に入った、次の写真のようなビニールとワープロのパッケージが届いた。まあ簡易パッケージというのでウソはない。
袋を開けてみる。独特の化学物質のようなケミカル臭がするのが多いと思っていたが、特にそんなことはなく、また作りもしっかりしているし両面テープの位置も特に歪みはなさそうだ。
パッドに異常はないので、さっそく交換作業を始めていくことにする。
まずはボロボロになった耳当てを取り外す。ウレタンやビニールっぽい素材の耳当てだが、その根元にはプラスチックの枠(下の写真の左下)がツメのような突起にはまっている。
さらに内周を薄い黒い布で覆われている。この布は両面テープで左右2箇所で接着されているだけなので、この黒い布を注意深く取り外した。音はけっこう良いと思っているが、中身を見てみると意外にチープな作りである。
次に今回ゲットした中華パッドを取り外した。真ん中のスピーカーを覆う黒い布の部分をまず取り出す。3Mの両面テープで留められている。
両面テープの台紙を取り、片方の切れ込みの部分をイヤフォンの切り込みに合わせる。ちょうどその高さの左右に両面テープを貼り付ける。少し指先できゅっきゅと押し込んで、これでスピーカーは保護された。
次に耳当てパッドをスピーカーの枠に押し込んでいく。純正の枠はプラスチックなので、何箇所かにあるツメにぱちんとはまるが、この中華パッドは厚紙のような、もう少しチープな素材でパッドの枠ができている。それでもぎゅっと押し込むとツメの向こう側にはまった。
同じ作業を左右のスピーカー双方に対しておこなう。パッドを手のひらでぎゅっと押しつつ、もう1つの手の指先で耳当ての形に沿ってツメの裏まで枠をはめこんでいく。ここがちょっと難しかった。
ということで、俺のQC15はきれいになって蘇った。高音から低音までのバランスのよい音質も、また強力なノイズキャンセル機能もしっかりそのままだ。
唯一の欠点としては、耳当ての素材が純正はグニャグニャの軟質ウレタンのようだが、今回の中華パッドは単なるビニール素材で耳への密着度がやや低く、外のノイズがそれなりに聴こえてくることだ。
とはいえ、グニャグニャの柔らかい素材よりは長持ちするような気はするので、この激安ぶりも含めてやむを得ないだろう。何はともあれ名機QC15がまだまだ使えるのは有り難い。