2018年2月21日水曜日

iPhone+5千円でカーナビ(Yahoo!カーナビ)もカーステレオ(Bluetoothスピーカー)もあっさり実現する

今、自分のクルマ(1,500ccのファミリー型ミニワゴン)のカーオーディオとカーナビについて、物凄く安く済んでいることに気づきました。

●BluetoothスピーカーでiPhoneを聴く

大昔のパイオニアのカーステをビルドインで装備しているのですが、いつしかアンプがおかしくなってしまい、電源が入ったり入らなかったり、音量がコントロールできなくなったり。

と言うことで、AmazonでベストセラーのAnker Soundcoreと言うBluetoothスピーカーをDVDドライブ前のスペースに置き、そこからBluetooth接続したiPhoneの音楽を流すようにしています。

サイズが小さいので迫力の重低音とまでは行きませんが、普通にデジタルミュージックを再生して、低音から高音までバランスよく出ています。

音源はiPhoneにデータ転送した手持ちのデジタルミュージックデータに加え、Amazonの聴き放題、アプリのJazzRadio.com、それからradikoやNHKラジオのアプリも入れています。


運転中にiPhoneをいじるのは難しいので、途中でアーティストやアルバムを選択し直すのはできませんが、例えばインターネットラジオを流しっぱなしにしたり、JazzRadioで昔のジャズをエンドレスで流したり、それなりに音楽を楽しんでいます。

またAnker Soundcoreスピーカーの凄いところは、バッテリーの保ちです。

スペック上で20時間連続再生可能とありますが、実際にこの前充電したのいつだっけ? と思うくらい、バッテリーが保ちます。毎日乗っているわけではないですが、もう1年近く使っていますが、12〜15時間は連続再生できていると思います。

さらに、本体にマイクロフォンも内蔵しているので、運転中に電話が掛かってきた時に、ハンズフリーフォントして使えるのも大きいです。

これを買ってからすぐにより音質を強化した2代目が出ました。新しいのにしようかな、とか同じサイズのBoseの1万5千円するハイエンド機を買おうかな、とか誘惑もあります。

でも、特に不満もないので、物欲大王の私がリプレースせずに、こちらを使い続けています。これから買うなら1千円高くても2代目の方がいいとは思います。

●ダッシュボードにスマホホルダーを載せる

次はカーナビですが、こちらも2回買い換えたものの、地図が古くなってしまい、たとえば立体交差化が進んだ近隣の鉄道の路線近くでは、「踏切です」と言われたり。

さらに凄いのは、第二東名高速の記載が間に合わなかったようで、第二東名を走っていると、静岡県の深い山の中をまるでイノシシのように愛車が走っていると言う異様な状態でした。

と言うことで、以下のスマホホルダーを付属の両面テープでダッシュボードに貼り付けて、Yahoo!カーナビを使っています。


Googleマップのカーナビ機能を最初に使っていましたが、2回ほど間違った変な場所に連れて行かれ、一度はイベントに遅刻してしまったので、それ以来使っていません。

ただし、カーナビを使うと異様に早く電池が消耗するので、シガーソケットと充電ケーブルは必須です。

シガーソケットからUSB電源に変換するUSB電源アダプターおよびiPhone用電源ケーブルは、いずれも100円ショップで手に入るので、やや遠出するときは、合計200円のパーツで充電しながら走っています。

ケーブルが微妙に届かない時もあるので、USB延長ケーブルで少し伸ばしています。

と言うことで、スピーカー4千円、スマホホルダー千円前後、100均パーツ数点で、合計5千円ちょっとで、カーステレオ、カーナビを実現できています。

買い替えを考えている方、今使っている製品に不満がある方は、ぜひお試しを。



2018年2月15日木曜日

音は枯れてきて作りはいい上にSaito GuitarsでメンテしてもらったセミアコYAMAH SA-700を久々に弾く

先日のBlackstar FLY3ですが、とても数千円の電池駆動ミニアンプとは思えないほど多彩な音作りができてとても楽しいので、先般ゲットしたSXのシンライン テレキャスターKTL-300やIbanez SF-301 VNだけでは飽き足らなくなり、その他のギターも鳴らしてみました。

一番気持ち良かったのは、YAMAHA SA-700でした。

1980年頃に製造された、ジャパン・ビンテージど真ん中のモデルです。


ボディはブナ(橅)とカバ(樺)という、なかなか珍しい素材。センターブロックは王道のスプルースとメイプル。ネックはマホガニーで指板はローズウッドとそこは本家Gibson ES-335と同じです。

今はYAMAHA製品も台湾工場とか海外製で、Bacchusの廉価版モデルあたりと大差ない造作だと思います。

しかし、この頃はエントリーモデルのSA-700でさえ、かつて戦時中に潜水艦のスクリューを木で作っていたとか、TOYOTA 2000GTの美しいウッド製インパネを作っていたとか、伝説の多いYAMAHAの木工技術がよく分かる美しいアーチを描いています。この頃のYAMAHAは本家ES-335に負けていないと思います。

1980年製、つまり40年近く前の古いギターですが、数年前に、最近話題のSAITO GUITARSがまだ下高井戸でリペアショップをやっていた時に、フレットの擦り合わせに加え、バランスなどがっつりメンテナンスしてもらったので、リフレッシュされています。数年経った今でも、とても弾きやすいです。

当時もオリジナルのピックアップを販売していたり、試作品みたいなギターが工房にあったのを思い出しました。

参考: Saito Guitars(斎藤楽器工房)

今は埼玉県に引っ越してしまい、リペアも自社製品以外はやらないとのこと。

信頼できて気軽にメンテナンスを頼めるリペアショップが近隣になくなったのは残念ですが、ぜひハイエンドギタービルダーとして、成功していただきたいものです。

●先日買ったBlackstar FLY3との相性はグレート


Blackstar FLY3につなぎ、フロントピックアップでギター本体のトーンを半分弱から3くらいにしました。

トーンを0にしてしまうと、倍音成分が出なくなるので、せっかく鋭く音質が変わるFLY3のISFトーンコントロールがあまり効かなくなります。

さりとてトーンを10にしてしまうと高音が出てシャリシャリした音になるので、半分弱くらいがジャズっぽく、かつFLY3のキレが楽しめるセッティングだと思いました。

アンプ内蔵のISFでのトーンコントロールは効きが素晴らしく、ボリュームを左に回すと、ややコンプレッサーの掛かったような丸い音質になり、何だか少しフュージョンチックな音が出ます。

もともとジャズロックで、ロックでも使える音だったYAMAHAのセミアコですが、うちのSA-700はピックアップの磁力が弱ってきているのか、歪ませてもそれなりに頑張ってくれますが、やや枯れてきた何ともいい音がします。

しかし冷静に考えると、昔のYAMAHAのギターの作りの良さもありますが、Blackstar FLY3の音質や音作りの機能が素晴らしいということかもしれません。
        




安ミディアムスケールベースはOne Control Crimson Red Bass Preampでウッドベースになるのか

●ウッドベースの音が欲しいがエレキベースしか弾けない

スタンダードジャズをやるならウッドベースのあのリッチな低音が気持ちいいのですが、いちおうエレキギターの練習に時間を割きたいし、フレットあってもミストーンが出るのに、今さらフレットのないウッドベースの習得もできないだろうと諦めていました。

そこで、まずベースで呼ばれるときにメインで使っているYAMAHA MB-40(モーションベース)の弦をD'Addarioのフラットワウンド弦に張り替えました。

ミディアムスケールのフラットワウンド弦ということで、レア度も高く普通の弦より高価なので、年に1-2回しか弦を張り替えていません。

ところが、しばらくすると金属疲労してきて意外にモコモコした音がジャズというかフレットレスベースみたいので、これはこれで自分なりにいいサウンドメイクをしていると思います。

あの達人Pat Methenyも、しばらく使ってヘタった弦の音をわざわざ使っていると聴いたことがあります。まあ比較対象が大物過ぎますし、ギターとベースでは事情が違いますが。
 





とりあえずヘタったフラットワウンド弦にベース本体のトーンを絞って、MB-40はブリッジ側とネック側ピックアップの配分を真ん中のツマミで自由に設定できるのですが、8:2くらいでブリッジ側のピックアップにして、あとはアンプ直接続で演奏していました。

正直、古い弦の音や自分のフィンガリングの問題などが原因だと思いますが、わりと貧弱な音でした。

●One Control Crimson Redプリアンプを使ってみた


そんなある日、ベースマガジンだったか音楽雑誌を読んでいると、ウッドベースの音が得られるOne Control Crimson Redという見慣れないブランドの真っ赤なエフェクターが紹介されていました。

安いものではなかったですが、スタンダードジャズをやるならウッドベースの音というのは惹かれるし、プリアンプがあればサウンドメイクにも幅が出るだろうと考え、ゲットしてしまいました。

さて実際につないでみると、エキサイターのような作用があるのかと、真空管のように中域をしっかり増幅しているのか、音の芯がごりっとして、それでいてウォームな音質になっています。

まずは音の輪郭がはっきりするので、アンサンブルの中でベースの音が埋もれずにしっかり響いています。

コントロールは3つで全体の音量を決めるボリューム(VOLUME)、音の明るさをコントロールするブリリアンス(BRILLIANCE)、そして音の太さを決めるGAINがあります。

ブリリアンスコントロールでは中高域をコントロールしているのか、下げると少しもこもこした感じ、上げると独特の抜けの良さのような変化を感じます。

ゲインはギターエフェクターだと上げるとオーバードライブして歪むところですが、歪むというより、音の芯が太くなってくる感じです。

ウォームな音質でありながら、アンサンブルの中でもきちんとベースの音が全体の中心になっていることが実感できます。その分、ミストーンができないのはプレッシャーですが(汗)。

ファットになりつつ音量自体も上がるので、ボリュームで全体のバランスを整えます。






とりあえず自分でやるときは上記のセッティングを基本に、少しずつ上げ下げしてバランスを見ながらトーンを決めています。

このエフェクターを短いケーブルでアンプに直結し、演奏中はずっとオンのままで、文字通りプリアンプとして使っています。

これがウッドベースのサウンドかというと、そこまでは言えないと思いますが、明らかに安物のミディアムスケールのエレキベースでは出ないような艶のある音質に変わったこと、またプリアンプがあることで練習スタジオとかライブ会場でベースアンプの機種が変わっても、ある程度同じサウンドが得られ、またアンサンブルの中での自分のサウンドをしっかり低音の中心に据えるためにも、自分としては導入してよかったと思っています。


2018年2月6日火曜日

最近登場してきた安いフラットワウンド弦 FOEHN FLSE-1150を試しにIbanez SF-301に張ってみた

さて先日ゲットした渋いオールドギターの雰囲気を醸し出すIbanez ARTSTAR SF-301ですが、なぜか弦は普通の.010くらいのラウンドワウンド弦が張られていました。

やはりフルアコは落ち着いたトーンのフラットワウンド弦でしょう、と思い、ネットで探してみました。

ちなみに自分の師匠もそうでしたが、特に予算の制約がなければ、ギター弦はD'Addario(ダダリオ)がいいといわれています。


激安のフラットワウンドといえば、Aria Proの中華弦があります。
確かに安いし、手触りも悪くないのですが、弦自体にコシがなく、まず音自体もやや抜けがイマイチなこと、また耐久性もないのか、すぐに音が痩せてきたようにも感じました(主観ですが)。


安いので、ちょっとセミアコにもフラットワウンド弦を貼ってみようかとか考えた時には、試しに使ってみたりしましたが、ちょっと継続して使用はしませんでした。

とはいえ、もうちょっと安くていいのがないの? と調べていたら、もう一声高いものの、それなりに評価もよいギター弦の新しいブランドが出てきたのを見つけました。

FOEHN(フェーン)という綴りを見ると、何だかHUAWEI(ファーウェイ、華為)のような中華な雰囲気がしますが、実際は大手オンライン楽器ショップのchuya-onlineのショップブランドだそうです。

そちらの情報によると、有名ブランド弦のOEMもしている工場で作られているそうで、それで値段がほぼ1,000円で買えるなら、と思い、試してみることにしました。


フルアコのブリッジは木製の移動型なので、オクターブが狂わないように場所を動かさないように、古い弦を残したまま1本ずつ弦を張り替えていきます。


困ったことに、けっこう弦の長さがギリギリで4弦のポストがやや短い感じがしました。

無理に引っ張ったら、周囲の巻き弦が延びてしまいました。こちらの引っ張り方もひどかったかもしれませんが、ちょっと作りが弱いだろ、という感じです。



また研磨の精度の問題か、やや弦の表面にザラつくところがあります。

業界標準ともいえるD'Addarioに比べると、ややコシがない感じはします。

とはいえ、音は意外にブライトで粒の揃った感じがします。

これまでの安弦にあったような、感触はフニャフニャ、とか音は最初からトーンを0にしたようにこもっているとかは一切ありません。バランスの取れた音質です。

もちろん予算があれば D'Addarioを買うに越したことはないと思いますが、プロでもない私が個人練習もしくは仲間内の練習で使う分には十分ともいえる品質ではないかと思いました。

あとは1〜2週間使ってみて、どのくらいの早さで弦がヘタってくるのか見てみます。

他にも同じ価格帯のフラットワウンド弦を見つけたので、それはまた次の交換のタイミングで試してみたいと思います。

本格的なフルアコ、Ibanez ARTSTAR SF301 VNをゲット

年明けにまたリユースショップにだらだらと出入りしていたら、見慣れぬ、でもGibson L-5など伝説のジャズギタリストが愛用したフルアコと同じシェイプを持ち、さらに小ぶりのフローティングピックアップを搭載した本格的なフルアコギターがありました。

これは終生の友に出会えたと思い(ちなみに年に何度かは終生の友と空い、その後分かれたりもしているので、大半は勘違いなのですが)、10万近い売値に少し逡巡したものの、以前買ったEastmanのES-175モデルを売ればいいかと考え、カードで買ってしまいました。


ちなみにフルアコはハイフレットにも手が届くようにボディがカットされていますが(カッタウェイ)、ES-175のような鋭角のカット(写真左)とスーパー400やL-5のような丸みを帯びたカット(写真右)があります。

一説によると、前者は2枚の木材を貼り合わせることができるので製造コストが安上がりなのだそうです。

とはいえ、いずれのタイプもさまざまなジャズギタリストの演奏で見られるもので、今やジャズギターの象徴という感じもします。

ということで、持ち帰ってきたIbanez AERSTAR SF301です。色はヴィンテージナチュラル(VN)で、オールドギターの雰囲気があります。



端っこに僅かに打痕のような小さな傷がありましたが、全体にとても綺麗です。ゴールドの金属パーツなどにもほぼ汚れやくすみはなく、フレットの減りも全くなく、前オーナーがあまり使っていなかったことを思わせます。

表面は美しいアーチを描いており、ピックアップは伝統の小ぶりなフローティング型。ボディとの接点はなく、上はネックの付け根側面と、下は黒いローズウッドのピックガードにネジ止めされています。

地味な装飾のあるテールピースは、ボディのはじまで延びています。ローズウッドのブリッジは弦の高低のみ調整できます。

フロントピックアップに1ボリューム1トーンのシンプルな構成で、ピックアップから出た電線が直接ボリュームポッドにハンダ付けされています。

トップはスプルースですが、後ろはメイプルでしょうか。トラ目が出ていますが、最近は木材は値上がりする一方だし、印刷や塗装の技術が上がっているので、人工トラ目かもしれません。それでも風格のある仕上がりです。

またネックはやや幅広いものの、それほど太くはなく、手の小さい私にも握りやすいです。コードチェンジとかやりやすいサイズだと思います。

ネックはストライプが出ていますが、メイプルとウォルナットの5ピースの合板とのこと。どちらも硬い木なので、ネックのソリとかには強そうです。

ヘッドはIbanezフルアコの特徴でもある大きく広がったラージヘッド。ペグに弦を巻くときにちょっと4弦や3弦が巻きにくそうですが、雰囲気は好きです。

大きく丸いカッタウェイは、意外に深く19フレットくらいまで楽に手が届きます。


Ibanez純正の黒い大きなハードケースに入っていました。


Ibanezのフルアコはだいたいラインナップが決まってきましたが、数年ごとに色とか仕様、細かいデザインを変えてモデルチェンジします。

また年度毎に15万円前後の価格帯、つまり中華ギターとしてはハイエンドに当たるレンジで、限定生産のモデルを出しています。このギターも2013年のみのモデルであり、生産量は少ないようで、滅多に目にすることのないギターではあります。

明るくやや固めの音だが

肝心の音質ですが、木材のせいか、生音はわりと固い音が出ます。

もちろんフルアコの豊かなエアー感は十分にあるのですが、生音で聴くと音の立ち上がりが意外に強く、トレブリーと言えるほどブライトでやや固めの音です。

以前ゲットしたEastmanのGibson 175コピーモデルも、わりとこういうブライトで立ち上がりの速い固めの音でしたが、あれは木材がメイプル合板だからでしょうか。

参考: ついにフルアコ最終兵器へ ~EASTMAN AR-175CEをゲット

今考えると、このIbanez SF301を買ってしまったので、全然「最終兵器」ではなかったですね。やたらなことは言えません(多汗)。

SF301はトップの木材が固い針葉樹のスプルースなので、こちらもやや明るめの音とは予想していましたが。

次にアンプをつないでみます。こちらも昨年ゲットしたKUSTOM Tube 12Aという12Wの真空管アンプをゲインを通さずにクリーントーンで鳴らします。

参考: 真空管アンプKustom Tube 12Aをゲット

生音だと明るすぎる感じですが、アンプを通して、ジャズギターらしくトーンを絞ると、ちょうどいい、ふくよかでジャジーな音になります。

コードを鳴らすとぞくぞくするような気持ちいい音が出ます。

まさかアンプにつないだ時の「鳴り」を計算して、あの固めの生音を設定しているとすれば、怖すぎというか、凄すぎです。

非常にふくよかながら張りのある音で、ジャズがメインの用途になると思いますが、ブルースとかボサノバとか果てはカントリーとかいろいろ使えそうです。しばし愛用していこうと思います。




2018年2月5日月曜日

ギター、ベース、音楽再生と大活躍の電池駆動ミニアンプ Blackstar FLY stereo pack

年末に知人の小さなヨガ教室の忘年会に呼ばれ、ウクレレ持参で遊びに行きました。


少人数だからウクレレの生音で十分聴こえるだろうと思ったのですが、何と高々10畳くらいのスペースで10人ちょっとの人数でしたが、思い切り弦を弾いてもちょっと歓談している人がいると、ウクレレの音が全く聴こえず、ちょっと淋しかったです。

クリスマスだというのに、「枯葉」とか「マイ・ファニー・バレンタイン」とか「アロハ・オエ」とか選曲して行った俺もどうなのよ、とは思いましたが。


悔しいので、せっかくピックアップ内蔵のウクレレばかり所有しているし、電池駆動のミニアンプをゲットしようと思いました。

しかし、大昔にFender mini twinという韓国製の名ばかりFenderミニアンプを所持していましたが、お世辞にもいい音とはいえず、しかもロックとかでオーバードライブさせるなら音質は多少誤魔化せるものの、ウクレレやジャズをやりたい昨今、クリーントーンで使えルものが欲しいと思っていました。


例によってセカンドハンドショップをふらりと訪れると、電池駆動のミニアンプの中ではもっとも評価の高いBlackstar FLYが売られていました。

この手のアンプではやや値段が高いものの、通常のゲインやオーバードライブスイッチに加え、通常のトーンコントロールより強力に周波数をいじれるISF (Infinite Shape Future) での音作り、テープディレイをシミュレートしたデジタルディレイなど、これ1台でかなり積極的なサウンドメイクができます。


しかも通常ブラックなのに、珍しいクリーム色です。何だかブリティッシュグリーンとか白とか、英国アンプらしくてちょっとシビれます。

ということで、迷うことなく買いです。

今回ゲットしたのはステレオパックということで、電話機のPHONEケーブルのような独特の端子で右チャネル用スピーカーをつなぐことで、ブリティッシュロックのギタリストのようにアンプ2段積みもできます。

また左右に配置することで、コンパクトステレオスピーカーとしても使えます。

ギターアンプとしては単体で、またiPhoneやiPad用のコンパクトオーディオスピーカーとしても使いたいので、どちらかというと、こちらの置き方がメインになりそうです。

裏から見ると、このように1台目のアンプの裏にACアダプターとセカンドスピーカーの端子があります。

付属の専用ACアダプターは6.5V 1.5Aで十分なパワーです。逆にいうと、(まだ試していませんが)電池で使用する際は、意外に電池の消費は早そうです。

セカンドスピーカー(103として別売りもされています)は、何とケーブルを蚊取り線香のように螺旋に巻いて本体後部に収める設計。ケーブルがすっきりとまとめるので、なかなか素晴らしいです。見た目も面白いし。

 肝心のコントロールですが、楽器の入力から右に、ゲインとボリュームでクリーントーンからオーバードライブサウンドを自在に作れます。

さらに、オーバードライブスイッチ(OD)があるので、これをONにすると、あまりゲインを上げなくても気持ちよく歪みます。

ちなみに先日ゲットしたSXテレキャスターのリアピックアップでも、ゲイン6割くらいで、なかなかハードロックな音が出ています。

さらにISFと呼ばれるアクティブなトーンコントロール。EQとありますが、実際に低域から高域まで好みのポイントにはっきりした音のピークを作ることができます。出力が小さいので限界はありますが、サウンドメイクとしては十分使えます。

普通の電池ポータブルアンプのトーンコントロールは、ギター本体のトーンコントロールと大差ないものなので、これは面白いです。

さらにテープディレイをシミュレートしたデジタルディレイが内蔵されているのは、感動ものです。

自分も昔のアンプのスプリングリバーブが好きで、メインではFender Sidekick Reverb RX15というスプリングリバーブ式のアンプを使って軽く残響を入れて音作りをしています。

あとは外部入力とヘッドフォンがつなげる外部出力があり、たとえばiPhoneで音楽を鳴らして一緒に演奏したり、ジャズの練習用ソフト「iReal Pro」でバッキングを自動演奏させて、アドリブの練習をすることもできそうです。

また単三電池6本で電池駆動ができます。ただしステレオ接続すると3Wx2で6Wになり、消費電力も倍増するので、電池で使うときは、単体でギターアンプとして使うときに限定した方が経済的かと思います。


さて最後に、コンパクトステレオスピーカーとしての音ですが、通常の音質は後回しな小型ギターアンプと違って、音の分解能も高く、また低音から高音までよく出ています。

自分がジャズのベースソロでは最高峰と思う(=ジャズベーシストの納浩一先生が「これは絶対聴くべし」とDVD教材の中で推薦していたものですが)、やたら音数の多い、それでいて音が濁らない超絶ジャズピアニスト、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)のアルバム「Double Trios」の中の「Lover Man」を再生してみました。

途中の火の出るようなマーカス・ミラーのベースソロも、低音から中低音までムラなくバランスよく再生されています。

さらに、先日から何度か聴いた松下誠さんの名作「First Light」の双方をリファレンスとして再生してみました。音の分解能がいいのか、こちらもベースの動き、ギターのカッティング、美しいコーラスがきれいに再生されています。スタジオのモニタースピーカーのように、どの位置でどの楽器が鳴っているのか、よく分かります。


逆に高域の抜けがやや弱いので、ある程度のお値段のミニコンポとかに比べると、たとえば(最近あまり使っていませんが)PC用スピーカーの名作と言われるONKYO WAVIO GX-D90から比べると、メインのオーディオとして使うには、少し物足りない感じはあるかもしれません。


とはいえ、ギターアンプとして使え、また低域もよく出るのでベースアンプの代用にもなり、また部屋でデジタルミュージックの再生に使う分にも十分使えます。

ここ最近でゲットしたオーディオ製品の中では、一番の買いだったと思っています。