一番気持ち良かったのは、YAMAHA SA-700でした。
1980年頃に製造された、ジャパン・ビンテージど真ん中のモデルです。
ボディはブナ(橅)とカバ(樺)という、なかなか珍しい素材。センターブロックは王道のスプルースとメイプル。ネックはマホガニーで指板はローズウッドとそこは本家Gibson ES-335と同じです。
今はYAMAHA製品も台湾工場とか海外製で、Bacchusの廉価版モデルあたりと大差ない造作だと思います。
しかし、この頃はエントリーモデルのSA-700でさえ、かつて戦時中に潜水艦のスクリューを木で作っていたとか、TOYOTA 2000GTの美しいウッド製インパネを作っていたとか、伝説の多いYAMAHAの木工技術がよく分かる美しいアーチを描いています。この頃のYAMAHAは本家ES-335に負けていないと思います。
1980年製、つまり40年近く前の古いギターですが、数年前に、最近話題のSAITO GUITARSがまだ下高井戸でリペアショップをやっていた時に、フレットの擦り合わせに加え、バランスなどがっつりメンテナンスしてもらったので、リフレッシュされています。数年経った今でも、とても弾きやすいです。
当時もオリジナルのピックアップを販売していたり、試作品みたいなギターが工房にあったのを思い出しました。
参考: Saito Guitars(斎藤楽器工房)
今は埼玉県に引っ越してしまい、リペアも自社製品以外はやらないとのこと。
信頼できて気軽にメンテナンスを頼めるリペアショップが近隣になくなったのは残念ですが、ぜひハイエンドギタービルダーとして、成功していただきたいものです。
●先日買ったBlackstar FLY3との相性はグレート
トーンを0にしてしまうと、倍音成分が出なくなるので、せっかく鋭く音質が変わるFLY3のISFトーンコントロールがあまり効かなくなります。
さりとてトーンを10にしてしまうと高音が出てシャリシャリした音になるので、半分弱くらいがジャズっぽく、かつFLY3のキレが楽しめるセッティングだと思いました。
アンプ内蔵のISFでのトーンコントロールは効きが素晴らしく、ボリュームを左に回すと、ややコンプレッサーの掛かったような丸い音質になり、何だか少しフュージョンチックな音が出ます。
もともとジャズロックで、ロックでも使える音だったYAMAHAのセミアコですが、うちのSA-700はピックアップの磁力が弱ってきているのか、歪ませてもそれなりに頑張ってくれますが、やや枯れてきた何ともいい音がします。
しかし冷静に考えると、昔のYAMAHAのギターの作りの良さもありますが、Blackstar FLY3の音質や音作りの機能が素晴らしいということかもしれません。
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